和田弘樹 『チョコレートパフェ』
和田弘樹さんは、1995年デビューのシンガーソングライターです。
歌唱力に定評があり、どこかブラックミュージック色を匂わせつつもポップでキャッチ―なメロディラインでとても聴き馴染みの良いメロディメーカーだと思います。
1996年にアニメ“天空のエスカフローネ”のエンディングテーマとなったシングル『MYSTIC EYES』が話題となりました。
しかし、事実上は1998年、このチョコレートパフェの後に発売された『きっと大丈夫』がメジャーでのラストシングルとなります。この時期はより王道なポップス感が強くなっていて、有名な音楽評論家の富澤一誠さんもテレビ番組で和田弘樹さんを推していて“王道をいく心地良さが素晴らしい”と評されていました。(その後、北海道の地域限定でシングル『HAPPY』がリリースされています。)
ちなみに、『チョコレートパフェ』、『きっと大丈夫』、『HAPPY』の後期シングル達はすべてアルバム未収録でレア化しつつあります。。
と、いうことは和田弘樹さん名義ではもう約20年近くCDがリリースされていません。。
和田弘樹『チョコレートパフェ』レビュー
作詞:和田弘樹・北野散歩、作曲・編曲:和田弘樹
少し間の抜けたというか、コミカルなシンセサイザーのフレーズでイントロがスタート。リズムはゆったりとしていて、R&Bっぽさもありますが、そこに絡むストリングスがどこか落ち着きを放っています。王道なポップスよりな仕上がりです。
Aメロ、Bメロともに聴きやすく軽快なメロディライン。曲名らしく?和田さんの歌唱もどこか可愛らしい感じの印象を受けます。
サビは伸びやかに音数は少なく一音が長いので、何気に歌ってみるとうまく聴かせるのが難しい歌だと気づきます。
歌詞の内容は、同棲していた彼女と別れてしまった男の寂しさを描いた内容となっています。
これは男性だけでなく、女性にも当てはまることかもしれませんが、好きな人に多少影響を受けることってあると思います。この曲の主人公は嫌いだったものが、彼女の趣味に影響されていつの間にか好きになっていたことを振り返っています。付き合っていた時は、あー。こんなとこ嫌だなぁと思っていても、いざ別れてみると、そんなところさえ愛おしく感じてしまう。そういう経験皆さんにもあるんじゃないでしょうか?
管理人は甘党なんですが、この曲の冒頭に出てくる
男の僕が一人でチョコレートパフェ食べるのは
ちょっと勇気がいってあれから食べてない
このフレーズにやたらと共感してしまいます。私は、一人入ったカフェで、ドリンクでチョコラータとかオーダーするのはまだしも、男一人で“チョコレートパフェください”とはちょっと言いにくいです。
なので、甘い物が食べたい時はコンビニスイーツか、ケーキ屋で買って帰ります。
ただ、ケーキ屋でもカットケーキ一つっていうのが頼みにくくて、ついつい一個だけでいいのに、二つ三つ買って帰るという経験があります。。
別れた彼女のことの大切さを失ってはじめて気付いた彼は、極端な言い方をしてしまえば、望みは叶えるから二人の思い出のチョコレートパフェを一緒に食べてやり直そうと願っているわけです。
和田弘樹さんの現在の活動
残念ながら、和田弘樹さんとして歌手活動は現在されておらず、楽曲提供やアレンジャー“h-wonder”名義で活躍されています。特にアレンジャーとしての活躍は凄まじく、島谷ひとみさんの『Perseus-ペルセウス-』や倖田來未さんの『キューティーハニー』、EXILE、ジャニーズの嵐やKis-My-Ft2 等とかなり幅広く、多くの編曲を行っています。和田弘樹さん自身もシンガーとして活動していたこともあるので、歌い手も聴き手も気持ちの良いアレンジが出来るのかもしれないと思います。
ただ、やっぱり和田弘樹さん自身の声で、和田弘樹名義のCDリリースを管理人は待ちわびています。せっかく歌唱力もあるし、もったいないなぁと思うんですよね。楽曲提供もいいですが、是非とも新譜のリリース、ライブ活動を期待しています。
これまでリリースされた3枚のアルバムについては、廃版だったものが再リリースされています。是非チェックしていただくことをおすすめします!
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