染谷俊 『YELL』
染谷俊さんは、1993年デビューのシンガーソングライターです。90年代デビューのアーティストは男性も、ピアノを弾きながら歌う人が多かったです。
染谷俊さんは音大ピアノ科(武蔵野音楽大学)出身ということもあり、ピアノの腕前はもちろん一流で、クラシック曲を演奏したアルバムをリリースしている程です。2000年からはインディーズに活動の場をうつしています。
インディーズで初めてリリースされたオリジナルアルバム『LIVI’N ON THE ROAD』に収録されているこの『YELL』を今回は紹介していきたいと思います。
『YELL』レビュー
爽やかなピアノの和音からはじまり、軽快なフレーズが胸を弾ませます。
ピアノの伴奏に乗せて、ミディアムテンポのリズムに音を詰め込んだメロディラインは一度聴くと耳に残り離れません。
鍵盤中心で他のパートは打ち込みによるものとなっていますが、力強いボーカルとコーラスの華やかさもあり、冷たさは感じられません。
歌詞の内容は、タイトル通り応援歌です。誰でもある程度、キッチリしてなくても大体何歳くらいで結婚していたい、こんな人生を歩んでいたいという理想があると思います。
でも、もちろんそんな思う通りに物事は進んでいかない。大人になると痛感することですが、子供の頃のチャレンジ精神、バイタリティって物凄いですよね。歳をそれなりに重ねると、こんなもんだろう。これ以上は無理。って自然と決めつけてしまいます。
時には現実に押し潰される程悩むのも、無理して自分を大きく見せようとすることって誰でもありますよね。そんな人達を支えてくれるような応援歌です。
この曲との出会いについて
実は私がはじめてこの曲を聴いたのは、ライブハウスでのピアノ弾き語りでした。ピアノを弾いて歌うアーティストのツーマンライブで、その時にこの曲が唄われ、一緒に行った友人とメロディを口ずさんで帰りました。当時インターネットは既に普及していましたが(笑)スマートフォンは出ていなくガラケーでしたし、インディーズCDはそれなりに大きなCDショップでないと取り扱いがありませんでした。
探すといっても曲名がわからなかったので、サビに出てくる歌詞の“エール” を頼りにCDのクレジットをチェックし、まさに『YELL』と曲目があったので間違いないだろうとそのアルバムを購入しました。
染谷俊さんの現在の活動
メジャーからインディーズでの活動に移行しても、精力的にCDのリリース、ライブ活動を行っていらっしゃいます。
ピアノの腕前も超一流だけあって、日本のロックシンガーの代表格、矢沢永吉さんのツアーバックバンドメンバーに2度選ばれたりとその才能、実力が評価されています。
メッセージ性の強い楽曲も多く発表されている染谷俊さん。甘いラブソングもいいけど、たまには自分を奮い起こすような歌が聴きたい!という方は聴いてみてはいかがでしょうか?
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